現場が混乱しないDXとは?仕組み化の5ステップ
はじめに
「DXに取り組んでいるはずなのに、現場が混乱している」
「ツールは増えたが、業務は楽になっていない」
「結局、現場の頑張りで回している」
医療DXを進める中で、こうした声は珍しくありません。
DXは本来、現場を支え、負担を減らすための取り組みです。
それにもかかわらず、DXが“混乱の原因”になってしまうケースも多く見られます。
では、現場が混乱しないDXとは、どのようなものなのでしょうか。
DXが混乱を生むときに起きていること
DXがうまくいかない医療現場では、共通した状況があります。
ツール導入が先行している
使い方や判断が人に委ねられている
例外対応が増えている
誰に聞けばいいか分からない
これは、DXが失敗しているというより、 「仕組み化されないままDXが進んでいる状態」だと言えます。
現場が混乱しないDXの前提
現場が混乱しないDXには、明確な前提があります。 それは、人の判断や努力に依存しない状態を先につくることです。
DXはツールではありません。 DXとは、仕組みによって迷いを減らすことです。
この前提をもとに、RE:MEDではDXを「5つのステップ」で整理しています。
ステップ1:現場の“迷い”を書き出す
最初にやるべきことは、「何をデジタル化するか」ではありません。 現場で起きている迷いを書き出すことです。
どのケースで判断に迷っているか
どの業務で確認が発生しているか
誰に質問が集中しているか
この作業を飛ばすと、DXは必ず“場当たり的”になります。
ステップ2:入口と導線を整理する
次に行うのが、入口と導線の整理です。
予約の入口は整理されているか
問い合わせはどこに集約されているか
情報は一方向に流れているか
入口と導線が曖昧なままでは、どんなツールを入れても混乱は解消されません。 迷いが生まれる場所には、必ず導線の歪みがあります。
ステップ3:判断基準を言語化する
DXが混乱を生む大きな原因のひとつが、判断基準の属人化です。
初診と再診の扱い
例外対応の可否
その場で判断していいこと、確認が必要なこと
これらが曖昧なままだと、ツールは「判断を迫る装置」になってしまいます。 先に判断基準を言語化することで、DXは現場を支える存在になります。
ステップ4:役割と流れを固定する
次は、誰が・いつ・何をするかを固定します。
誰が最初に情報を見るのか
どの段階で引き継ぐのか
どこまでを個人判断にするのか
役割と流れが定まると、新人でも迷わず動けるようになります。
ステップ5:最後にツールを選ぶ
ここで初めて、ツールの話になります。 重要なのは、「便利そうなツール」を探すことではありません。 今ある仕組みに、最も自然に合うツールを選ぶことです。
この順番を守ると、ツールは混乱の原因ではなく、仕組みを支える“補助役”になります。
仕組み化されたDXがもたらす変化
仕組み化されたDXが進むと、現場には次のような変化が起こります。
判断に迷う時間が減る
確認のための電話や声掛けが減る
ベテランに業務が集中しなくなる
新人でも一定水準で業務が回る
DXの成果は、派手な変化ではなく、「静かに楽になること」として現れます。
DXは一度で完成しなくていい
DXというと、「一気に完成させなければならない」と思われがちです。 しかし実際には、仕組み化は少しずつ進めるものです。
一部の業務だけでも、迷いが減れば十分な前進です。
まとめ
現場が混乱しないDXとは、ツールを増やすことではありません。 迷いを減らす仕組みを先につくることです。
もし今、「DXに取り組んでいるのに現場が落ち着かない」と感じているなら、
今回紹介した5つのステップを一つずつ見直してみてください。
RE:MEDでは、現場と経営の両面を理解したメンバーが、
医療機関ごとの状況に合わせて仕組みを整理し、混乱のないDXを進める支援を行っています。
医療を、仕組みで整える。
そのプロセスを、私たち RE:MEDメンバー がご一緒します。
読み終えた今、整理しておきたい方へ
本記事の内容について、
「自院の場合はどう整理すればいいのか」
「今の判断が合っているのかを一度確認したい」
と感じた方へ。
状況整理を目的とした30分の無料相談(オンライン)を行っています。
答えを出す場ではなく、考えを言語化するための壁打ちの時間です。
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「今の判断が合っているのかを一度確認したい」
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執筆者情報
川越 雄太(かわごえ ゆうた)
医療経営コンサルタント/株式会社REFOLMO 代表取締役/RE:MED代表
クリニックの経営側・現場・事業会社・コンサルという複数の立場を行き来しながら、
医療がうまく回らなくなる構造を現場で見続けてきた。
自費・オンライン診療クリニックでは事務長/COOとして経営に参画し、
売上設計、業務フロー構築、DX導入、採用・育成までを横断して担当。
現在は、医療を構造から捉え直すためのメディア/実践の枠組みとして「RE:MED」を運営し、
発信とあわせて、医療機関へのハンズオン型コンサルティングを行っている。
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