Web予約を入れても来院につながらない理由
はじめに
「Web予約は入るのに、来院しない」
「無断キャンセルが多い」
「予約完了後に連絡が取れなくなる」
Web予約を導入した多くのクリニックで、こうした悩みが生まれています。
Web予約は、集患や業務効率化において非常に重要な仕組みです。
それにもかかわらず、予約=来院につながらないケースは少なくありません。
その理由は、Web予約という仕組み自体にあるのではなく、
予約後の“構造”が設計されていないことにあります。
Web予約は「ゴール」ではない
まず前提として押さえておきたいのは、Web予約はゴールではない、という点です。
Web予約は、患者が「行こうかな」と思った結果の中間地点にすぎません。
にもかかわらず、多くの導線では「予約完了=来院確定」と無意識に扱われています。
この認識のズレが、来院につながらない最大の原因です。
来院につながらない導線で起きていること
Web予約後に離脱が起きるクリニックでは、共通して次のような状態があります。
予約後、何も案内が来ない
当日の流れがイメージできない
自分の予約が本当に取れているか不安
キャンセル方法だけが目立っている
これらはすべて、不安と迷いが放置されている状態です。
理由① 予約後の「次の行動」が示されていない
来院につながらない導線では、予約完了後に患者がこう思っています。
「で、次は何をすればいいんだろう?」
事前に準備するものは?
何分前に行けばいい?
当日はどんな流れ?
この疑問が解消されないまま時間が経つと、来院の優先度は下がっていきます。
理由② 不安が解消される前に“時間”が空く
予約から来院までに時間がある場合、不安は自然に増えていきます。
本当に必要な受診なのか
行って断られないか
想定外の費用がかからないか
この不安を構造的にフォローしていないと、患者は「行かない」という選択をします。
理由③ Web予約が「軽すぎる」
Web予約は便利な反面、心理的なハードルが低い仕組みです。
クリックだけで完了する
誰とも話さなくていい
この「軽さ」は、予約の“仮置き化”を生みます。
構造的なフォローがないと、「とりあえず予約した」状態のまま、来院せずに終わります。
理由④ 来院の意味づけがされていない
来院につながる予約では、患者の中で意味づけができています。
なぜ今日行くのか
行くことで何が分かるのか
この意味づけが弱いと、来院は後回しになります。
Web予約後に「行く理由」を再確認できない導線は、離脱を招きます。
来院につながるWeb予約で起きていること
来院率が安定しているクリニックでは、Web予約後に次のような設計があります。
予約後すぐに流れが分かる
不安が事前に解消される
来院の意味が明確になる
「来る前提」で話が進む
結果として、来院は特別な決断ではなくなります。
Web予約は「約束」を育てる仕組み
Web予約は、単なる受付機能ではありません。 患者との約束を育てるプロセスです。
情報
不安
納得
これらを段階的に整えることで、初めて来院につながります。
DXは予約数ではなく来院率で見る
DXの成果を、「予約数」で評価してしまうと、本質を見誤ります。 見るべきは、予約から来院までの構造です。
来院につながらないWeb予約は、DXが途中で止まっているサインです。
まとめ
Web予約を入れても来院につながらない理由は、患者の意欲やツールの問題ではありません。 予約後の迷いと不安を放置する構造があるからです。
もし今、「Web予約はあるのに来院しない」と感じているなら、
予約枠を増やす前に、予約後の導線を見直してみてください。
RE:MEDでは、現場と経営の両面を理解したメンバーが、
Web予約を「来院につなげる構造」まで含めて設計する支援を行っています。
医療を、仕組みで整える。
その設計を、私たち RE:MEDメンバー がご一緒します。
読み終えた今、整理しておきたい方へ
本記事の内容について、
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答えを出す場ではなく、考えを言語化するための壁打ちの時間です。
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執筆者情報
川越 雄太(かわごえ ゆうた)
医療経営コンサルタント/株式会社REFOLMO 代表取締役/RE:MED代表
クリニックの経営側・現場・事業会社・コンサルという複数の立場を行き来しながら、
医療がうまく回らなくなる構造を現場で見続けてきた。
自費・オンライン診療クリニックでは事務長/COOとして経営に参画し、
売上設計、業務フロー構築、DX導入、採用・育成までを横断して担当。
現在は、医療を構造から捉え直すためのメディア/実践の枠組みとして「RE:MED」を運営し、
発信とあわせて、医療機関へのハンズオン型コンサルティングを行っている。

