売上・人材・集患が噛み合わない歯科医院の共通点 ― コンサルを入れるべきタイミングを構造で整理する ―
監修:株式会社AMI 代表取締役社長 川口 克洋 氏
はじめに|本記事について
本記事は、
歯科医院の経営設計支援を行う 株式会社AMI の監修のもと、
RE:MEDがこれまで歯科医院から受けてきた相談を整理し、
「売上・人材・集患がなぜ噛み合わなくなるのか」を構造的な視点で言語化したものです。
「売上はあるのに、なぜか苦しい」
「採用や集患を頑張っているのに、余裕が生まれない」
こうした状態は決して珍しくありません。
そして多くの場合、その原因は努力不足や能力不足ではありません。
問題はもっと手前、施策ではなく「設計の順序と判断基準」にあります。
RE:MEDがこれまで歯科医院から受けてきた相談を整理し、
「売上・人材・集患がなぜ噛み合わなくなるのか」を構造的な視点で言語化したものです。
「採用や集患を頑張っているのに、余裕が生まれない」
そして多くの場合、その原因は努力不足や能力不足ではありません。
問題は「うまくやれていない」ことではない
売上は一定水準にある。
患者数も減ってはいない。
それでも、現場に余裕がなく、判断が重くなっていく。
歯科医院の相談を受けていると、こうした状態は決して珍しくありません。
多くの場合、院長もスタッフも真剣に取り組んでいます。
努力不足でも、能力不足でもない。
にもかかわらず、
採用しても定着しない
集患施策を打つほど現場が苦しくなる
売上が伸びても、利益や余白が残らない
こうした「噛み合わなさ」が、少しずつ積み重なっていきます。
起きているのは失敗ではなく、構造がずれたまま回り続けている状態です。
噛み合わなくなる歯科医院で起きていること
売上・人材・集患は、本来それぞれ独立した要素ではありません。
一つの設計の上で、連動して動くものです。
しかし、噛み合わなくなっている医院では、この連動が切れています。
売上は「数字」として追われる
集患は「施策」として増やされる
人材は「足りなくなってから」考えられる
それぞれが“正しいこと”をしているようで、実際には別々の前提で動いています。
結果として、
忙しさだけが増える
判断が場当たり的になる
改善しても、次の歪みがすぐに出る
という状態に陥ります。
問題は施策ではなく「順序」にある
多くの歯科医院では、次の順序で手を打ちます。
問題が表に出る
すぐに効きそうな施策を足す
数字は動くが、現場が疲弊する
別の問題が出て、さらに施策を足す
このサイクルが続くと、医院全体が「反応型」になります。
本来は、
どの患者に、どんな価値を提供する医院なのか
その価値を支える診療・オペレーションはどう設計されているか
現場が回っているかを、何で判断するのか
といった前提と判断基準が先にあるべきです。
この順序が逆転したままでは、どれだけ正しい施策を積み上げても、噛み合いは戻りません。
売上があるのに苦しくなる理由
売上が一定以上あるにもかかわらず、余裕が生まれない医院には共通点があります。 それは、売上が「積み上がる構造」になっていないという点です。
たとえば、
初診は増えるが、再診が安定しない
単価は上がるが、現場負荷が跳ね返る
予約は埋まるが、キャンセルやクレームが増える
売上は出ているように見えても、内部では摩耗が進んでいます。
この状態では、
人を増やしても追いつかない
広告を止めると一気に落ちる
院長の判断負荷だけが高まる
という形で、経営の不安定さが露呈します。
「コンサルを入れるべきタイミング」はいつか
多くの院長は、「もうどうにもならなくなったら相談するもの」としてコンサルを捉えがちです。
しかし、実際の相談が多いのは、完全に詰んだ状態ではありません。
むしろ、次のような兆候が出ている段階です。
数字は見ているが、次の一手が感覚になる
改善策が個人の頑張りに依存する
投資判断を先延ばしにしている
院内で判断基準が共有されていない
この段階では、問題はまだ「解決可能」に見えます。 ただし放置すると、構造が固まり、選択肢が減っていきます。
コンサルの役割は「答えを出すこと」ではない
歯科経営において、唯一の正解がある場面はほとんどありません。
重要なのは、
何を前提に判断するのか
どこまでを自院で担うのか
どの状態を「異常」とみなすのか
こうした判断基準が揃っているかどうかです。
判断基準が揃えば、
同じ施策でも負荷が変わる
失敗しても軌道修正が早くなる
院長が「決め続けられる」状態が保たれる
コンサルが関わる意味は、この判断基準を整理し、構造として可視化することにあります。
おわりに|噛み合わなさは「設計のズレ」として現れる
売上・人材・集患が噛み合わないのは、誰かが間違えたからではありません。
多くの場合、
順序が逆になった
前提が共有されなかった
判断基準が言語化されなかった
その結果として、現場に歪みが溜まっていきます。
もし今、
何が正解かわからなくなっている
判断の重さを一人で抱えている
施策を足すことに違和感がある
そう感じているなら、それは失敗の兆候ではなく、構造を見直すべきタイミングなのかもしれません。
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監修者情報
川口 克洋(かわぐち かつひろ)
株式会社AMI 代表取締役
株式会社船井総合研究所で中国歯科コンサル事業をゼロから立ち上げ。
その後ヘルスケア・福祉関連の事業を行う上場企業に転職し、M&A支援の事業立ち上げやグロース、 その他新規事業の立ち上げを担当。
新時代を生成AIで創造する次世代歯科医院経営を、SNS x DX x 採用・育成 で現場支援する 総合コンサルティングファームを設立。
「健康後悔をなくす世の中を実現する」の理念の下、
創業段階で業界内の有名法人や大手企業を多数クライアント先として抱える。
執筆者情報
川越 雄太(かわごえ ゆうた)
医療経営コンサルタント/株式会社REFOLMO 代表取締役/RE:MED代表
クリニックの経営側・現場・事業会社・コンサルという複数の立場を行き来しながら、
医療がうまく回らなくなる構造を現場で見続けてきた。
自費・オンライン診療クリニックでは事務長/COOとして経営に参画し、
売上設計、業務フロー構築、DX導入、採用・育成までを横断して担当。
現在は、医療を構造から捉え直すためのメディア/実践の枠組みとして「RE:MED」を運営し、 発信とあわせて、医療機関へのハンズオン型コンサルティングを行っている。




