オンライン診療が“売上につながらない”本当の理由
― KPI設計と運用のズレに気づいていますか?
監修:株式会社ソラリウム 代表取締役 中山 詩文 氏
はじめに|本記事について
本記事は、
オンライン診療支援を行う 株式会社ソラリウムの監修 のもと、
RE:MEDがこれまで医療機関から受けてきた相談を整理し、
「なぜオンライン診療が売上につながらないのか」を
構造的な視点で言語化したものです。
「オンライン診療を立ち上げたのに、思ったほど売上が伸びない」
「広告費はかけているが、患者数もリピートも増えない」
こうした声は決して珍しくありません。
そして多くの場合、その原因は集患力や医師の問題ではありません。
問題はもっと手前、KPI設計と、その“運用のされ方” にあります。
1. オンライン診療は「立ち上げた瞬間がピーク」になりやすい
オンライン診療は、
ツール導入
LP制作
広告配信
といった「立ち上げ工程」までは比較的スムーズに進みます。
しかし、多くのケースで立ち上げ後3か月以内に失速します。
理由はシンプルです。「立ち上げKPI」と「運用KPI」が分離されていないからです。
2. よくあるKPI設計の落とし穴
オンライン診療でよく見られるKPI設計は、次のようなものです。
KPI
広告CPA新規患者の獲得単価
初診件数
ゴール
月商◯万円
一見、正しそうに見えます。 しかしこの設計には、決定的に欠けている視点があります。それは「診療が継続する前提」です。
3. 抜け落ちやすい“本当に重要なKPI”
多くの設計で見落とされがちなのが、次の指標です。
初診 → 再診への移行率
再診 → 定期受診への転換率
オンボーディング完了率
診療・決済・フォローの完結率
つまり、
「診療を受けたあと、患者が迷わず次に進めているか」
が、KPIとして可視化されていません。
オンライン診療を「診療」ではなく「サービス体験」として捉える
ここが最重要ポイントになります。
4. 売上が伸びない本当の原因は「オンボーディング不全」
オンライン診療は、患者が“使い慣れるまで”が最大の山場です。
予約方法が直感的でない
問診が長く、途中で離脱する
診察後の流れが見えない
薬が届くまで不安が残る
これらが放置されたまま「広告を強化しましょう」としても、
バケツに水を注ぎ続ける状態になります。
この視点は、LINEを起点に「予約〜問診〜診察〜決済〜継続」までを一気通貫で設計する ソラリウム(Medibot)が重視している考え方とも一致します。
5. ソラリウム監修に見る、KPI設計の3階層
オンライン診療を持続的な売上につなげるためには、KPIを次の3階層で捉える必要があります。
① 集患KPI(入口)
LP到達率
初診CVR
初診単価
② 継続KPI(最重要)
初診→再診率
再診→定期率
問診完了率
診療完結率
③ 運用KPI(裏側)
医療事務対応時間
医師稼働率
問い合わせ再発率
多くの失敗は、①しか見ていない、もしくは②③が存在しないことから起こります。
6. 「ツール導入=DX」だと思った瞬間に失敗が始まる
オンライン診療がうまくいかない理由を「ツールが悪い」と捉える声もあります。
しかし実際には、
ツールは入っている
でも運用が回っていない
誰が改善を担うか決まっていない
という状態がほとんどです。
ソラリウムが一貫して強調しているのは、 DXは“導入”ではなく“定着”が仕事という視点です。
7. オンライン診療は「立ち上げ」で終わらせてはいけない
オンライン診療は、立ち上げよりも その後の運用フェーズ が重要です。
KPIをどう見直すのか
誰が改善を回すのか
外注と内製の線引きはどこか
ここが曖昧なままでは、どれだけ良い設計でも形骸化します。
ソラリウムは、オンボーディングから定着フェーズまでを見据えた設計思想を持つことで、
「売上が積み上がるオンライン診療」を支えています。
おわりに|オンライン診療は“構造設計”で差がつく
オンライン診療が売上につながらないのは、努力不足でも、広告不足でもありません。 構造が、そうなっていないだけです。
RE:MEDでは今後、株式会社ソラリウムとの協業を通じて、
オンライン診療のKPI設計
オンボーディング設計
運用フェーズで起こりやすいズレ
を、構造的な視点から発信していきます。
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監修者情報
中山 詩文(なかやま しもん) 株式会社ソラリウム 代表取締役CEO
慶應義塾大学法学部法律学科卒業。外資系コンサルティングファームであるBain & Companyにて、 東証一部上場企業を中心に、中期経営計画策定、M&A、PMO、新規事業開発などを支援。
2021年6月に株式会社ソラリウムを創業し、当初はオンラインAGA診療サービスを運営していたが、事業拡大を経て上場企業子会社に売却。 その後、LINEでできるオンライン診療ツール「Medibot」を開発・提供している。
医療×テクノロジー領域における事業設計・オペレーション構築を強みとし、 現場経験と経営視点の両立を軸に、「医療を、もっと合理的に、継続可能にする」ための発信・支援を行っている。
執筆者情報
川越 雄太(かわごえ ゆうた)
医療経営コンサルタント/株式会社REFOLMO 代表取締役/RE:MED代表
クリニックの経営側・現場・事業会社・コンサルという複数の立場を行き来しながら、
医療がうまく回らなくなる構造を現場で見続けてきた。
自費・オンライン診療クリニックでは事務長/COOとして経営に参画し、
売上設計、業務フロー構築、DX導入、採用・育成までを横断して担当。
現在は、医療を構造から捉え直すためのメディア/実践の枠組みとして「RE:MED」を運営し、
発信とあわせて、医療機関へのハンズオン型コンサルティングを行っている。

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