集患と現場負荷を同時に悪化させる設計ミス


はじめに

「集患を強化したら、現場が回らなくなった」
「問い合わせは増えたのに、売上は伸びない」
「スタッフの疲弊が先に限界を迎えた」

集患と現場負荷は、本来トレードオフの関係ではありません。
それにもかかわらず、両方が同時に悪化するケースは少なくありません。

その原因は、人手不足でも、広告の失敗でもなく、設計段階のミスにあります。


集患と現場は“別物”として扱われがち


多くの医療機関では、

  • 集患=マーケティング

  • 現場負荷=オペレーション

と、別々に考えられています。

しかし実際には、集患は現場に流れ込み、現場の状態は集患成果に直結します。 このつながりを無視した設計が、両方を同時に悪化させます。


設計ミス① 「反応」を増やす設計

最も多い設計ミスは、反応だけを増やす設計です。

  • 問い合わせしやすい

  • 予約が簡単

  • とりあえず連絡できる

一見すると集患が伸びたように見えますが、 実際に増えているのは判断が固まっていない接触です。

結果として、

  • 問い合わせ対応が増える

  • 現場が疲弊する

  • 来院につながらない

という悪循環が始まります。


設計ミス② 問い合わせ前提の導線

「分からなければ電話・LINE」
という設計は、現場負荷を確実に増やします。

しかも、問い合わせが増えても来院や売上には直結しません。

  • 同じ質問が繰り返される

  • 判断は結局現場任せ

  • 対応品質にばらつきが出る

この構造が、集患と現場の両方を消耗させます。


設計ミス③ 対象外の患者を呼び込む

集患を急ぐあまり、対象外の患者まで呼び込んでしまうケースもあります。

  • 対象条件が曖昧

  • できないことが後出し

  • 例外対応が常態化

結果として、

  • 断る対応が増える

  • クレームリスクが上がる

  • 現場の心理的負担が増える

集患が、現場の敵になる瞬間です。


設計ミス④ 現場の判断力に依存している

設計が弱い現場では、最終判断がスタッフに委ねられます。

  • このケースは受けていいか

  • 医師に確認すべきか

  • 例外として対応するか

判断が人に集まるほど、現場負荷は跳ね上がります。 そして、集患が増えるほど混乱は加速します。


集患と現場が同時に良くなる設計とは


集患と現場負荷が両立している医療機関では、特別なことはしていません。

  • 対象者が明確

  • 問い合わせしなくても判断できる

  • 予約後の流れが見える

  • 例外が構造で処理されている

結果として、

  • 集患は安定

  • 現場は静か

  • クレームが少ない

という状態が生まれています。


集患は「増やす設計」ではなく「整える設計」

集患を成功させている現場ほど、「増やす」ことに執着していません。

  • 迷わせない

  • 判断させない

  • 不安を先回りして消す

この設計が、集患と現場負荷を同時に改善します。


DXが失敗する典型パターン

DXツールを入れたのに、現場が楽にならない場合、

  • 流入が増えすぎている

  • 判断がツール外に逃げている

  • 設計思想が整理されていない

という状態が起きています。 DXは、設計ミスを拡大する装置にもなり得ます。


まとめ


集患と現場負荷が同時に悪化しているとき、問題は人でも広告でもありません。 集患と現場を切り離した設計にあります。

もし今、「集患を頑張るほど現場が苦しくなる」と感じているなら、 集患を止める前に、設計を見直してみてください。

RE:MEDでは、現場と経営の両面を理解したメンバーが、
集患と現場負荷が両立する構造設計を支援しています。

医療を、仕組みで整える。
その設計を、私たち RE:MEDメンバー がご一緒します。


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執筆者情報


川越 雄太(かわごえ ゆうた)
医療経営コンサルタント/株式会社REFOLMO 代表取締役/RE:MED代表

クリニックの経営側・現場・事業会社・コンサルという複数の立場を行き来しながら、
医療がうまく回らなくなる構造を現場で見続けてきた。

自費・オンライン診療クリニックでは事務長/COOとして経営に参画し、
売上設計、業務フロー構築、DX導入、採用・育成までを横断して担当。

現在は、医療を構造から捉え直すためのメディア/実践の枠組みとして「RE:MED」を運営し、
発信とあわせて、医療機関へのハンズオン型コンサルティングを行っている。

2026/02/17 07:00 -

集患と現場負荷を同時に悪化させる設計ミス


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